空を見上げて

社会人2年目。人生迷子。迷ってこそ人生。

優しく強い人でありたい。

社会人2年目、大企業に入って得た4つのこと

 大企業は福利厚生が整っていて安心だが保守的、研修が豊富だが成長速度は遅い、とよくネットには書いてある。

 

大体がアンチ大企業のブログだったりするけれど、なんとなく肌感覚で就活生を中心に大企業はいまだ人気だと思う。

 

かく言う私も新卒で昔からある大企業に入っている。

 

理由は、「新人で大企業の恩恵(研修と住宅費)を受けられるのって素敵」だから。

 

おかげで夢だった一人暮らしが実現し、

独学では決して踏み入らなかったITの世界を知って将来にわくわくできるようになった。

 

だが現在、転職活動中だ。

 

やはりもっと小規模で責任感を持ちたいということや、
社内制度や空気感に縛られて好きなことができないことが窮屈に思えるから。

 

でも大企業に入ったことを全く後悔していない。

ネットでよく言われる「福利厚生と研修が充実」以上のものが大企業にあると思う。

社会人2年目現在で大企業から得たことについて、書いていきたい。

 

 

 

 

 

1.プロセスの大事さ

小さい会社なら簡単に済ませられる非効率な手続きの数が多く、煩わしい。

「もっとこうだったらいいのに」と従業員の多くが思っていても提案するにはどうしても経営層と担当者レベルの間には通すべき何本もの筋がある。

それを「だから大企業ってよくないね」と片付けるのは簡単だ。

 

実際に足を動かす人がいて、それを管理する人がいて、「管理のしやすさ」や、もしかしたら「上司の名声獲得」のために、やりたくないことでもやらなくてはいけないことがある。

世の中って効率だけじゃない。社会とはこういうものなのだ、ということを理解することができた。

 

2.家族のために仕事をする人の存在を知れたこと

ベンチャー志向だった私は、「自分の成長に繋がらない仕事なんて死」さえ思っていた。

新宿ですれ違うリーマン達の死んだ目を見て、休日が死ぬほど待ち遠しい生き方なんてしたくないと嘲りさえ覚えた。

 

でも今は違う。

まだ守るものがない私には到達できない境地だけれど、家族のために、あるいは大事な趣味のため、何かを守るために生きる人にとって、その手段は何でもいいのだろう。

大切なものを抱えて身を粉にしている人たちを心から素敵だな、と思えるようになった。

 

3.社会の在り方、人の生き方に寛容になったこと

学生時代はどこか「意識高い系でない人たち(と学生時代思っていた人)」を見下していた。

だが上記2つに挙げた通り、大企業で「堅苦しくて非効率な社会」や「大人になる責任感」という実像に揉まれたことで私一人では何も変えられない社会のうねりを実感している。

あのままベンチャー企業に入っていたら。

「マジ大企業なんてリスクしか見ない」「保守的な人間に興味ない」と偏見を持ち、狭いコミュニティでしか理解しようとしなかった。

それでは世の中はどのように成り立っているか分からない。

 

 

4.きっちり仕事をする、ということ 

 さすが大企業、たくさん人がいるだけあって、新人が作った成果物に対するレビューの数が多い。

大規模なプロジェクトに携わる機会が多い(しかし新人の影響力はホコリにも満たない)ため、新人の仕事は先輩社員に塗り替えられるのが当たり前。

ベンチャーだと「とりあえず行ってみよう!」となることが多いが、大企業のほうが先輩の長年の経験上からある程度の正解が見えやすい。

レビューの数だけ正解に近づいていくこと、そこから得られるものも多い。

 

 

様々な意見があるけれど、私は自称「意識高い系学生」は大企業に入って揉まれたらいいと思う。

過去の栄光など関係なく、「ただの新人」からどう変わっていけるのか。

優秀さを見せつけられるか、それとももっと輝けるフィールドを見つけ出せる勇気と根性はあるか。

変わらなければそれまで。

内定式までもう少し。決めた選択を間違ってなかったと言えるまで。がんばれ、後輩。